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Marsh Amp Tweed 5F1 [音楽]

Marsh Amp Tweed 5F1

Marsh Logo.JPG私はもともとアコギが好きで、そこから音楽にのめりこんだ。今でも基本的には生楽器が好きなのだが、やはり人様と合奏するためにはエレキに手を出さざるを得なかった。結果としてエレキも大好物になったのだが、エレキギターにはアンプがつきものだ。エレキのアンプといえばやっぱり真空管だ!エレキギターも好きだが真空管アンプも大好きだ。だからエレキ関係の器材をいじっていれば、楽しくて時間がいくらあっても足りない。エフェクターなんぞに手を出したら、人生が何回あっても足りないくらいだ。しかしいくら楽しいからと言って、あれもやってこれもやって、とやりちらかしていたら、時間ばかり経ってしまって内的には何も蓄積されない。残念だが電気関係は今後あきらめようと決めた。

これまでオーディオアンプから始めていくつもの真空管ギターアンプを作ってきたのだが、人に売ることが出来るくらいのクオリティのものを一つ作って、それでアンプ作りを終わりにしようと思った。この世界も底なしで、広いし深いし楽しいし、時間もお金もいくらあってもきりがない。しかし私は器材を増やすことより、ギターが上手になることを重視したい。音楽そのものを楽しみたいのだ。それで何を作ろうか考えた。やはり基本に帰って5F1がいいだろう。木工も大好きなので、キャビネットから作ろうか、などとも考えたのだが、それでは元の木阿弥だ。それで信頼できるキットを探して、きれいに売り物レベルに組み上げて、それで終わりにしようと思った。

いろいろと調べ、メールでアメリカの達人やイカレタお兄ちゃんたちに相談などしながらたどり着いたのが、MarshAmps(http://www.marshamps.com/)というサイトだ。ほかにもいろいろな参考になるサイトがあるが、私はここが一番気に入った。Denise Marshというおじさんがやっているお店で、Webからアンプのキットが買えるようになっている(後ほど連絡があり、なんだかゴージャスなオバサンだということが分かった。デニスじゃあなくってデニースということらしい。だから外国は難しい)。そこで当時、500ドルほど払って、キットを売ってもらった。コンデンサ(スプラグとオレンジドロップ)、抵抗、出力トランス(Mercury)、スピーカ(Weber)など、当時一番いいと思っていたものをこだわって選択して購入した。円が高い時期だったので、割安感があった。このキットのキャビは、ちゃんと文法通りにパインの単板をFinger Jointで組み上げ、布を張ったものを使っている。納得だ。後ろのふた(分かるだろうか?)のみベニヤのようだが、それは音には関係ない。キャビネットの造りが音作りに大きく貢献することは言うまでもない。後面解放のやや厚いパインでできたBox(エンクロージャ)が、歴史的なFender Champのトーンづくりには欠かせないのだ。

最も音がいいと言われているFender Champのサーキットが5F1と呼ばれているモデルで、サーキットは本当に基本の基本。単純で無駄のない設計になっている。それでも選び抜いたパーツを組み込んで、それなりのギターを繋いできちんとセッティングを決めて使えば、十分に音楽的な上質のトーンが得られる。本来は家庭での練習用の、いわゆる”ベッドルームアンプ”なのだが、それにとどまらず、時にはレコーディングに使われるようなこともあるようだ。やはりレオ/フェンダーは偉大だ、というしかない。やはりフェンダータイプのギターと組み合わせることが望ましいが、シングルアンプでノイズに弱いため、ノイズフリーのPUをもつギターを合わせないとひどいことになる。また、トーンもリバーブもついていないため、ギターの素の音を楽しむことが出来るが、逆にギターが一定のクオリティレベルを満たしていないと悲しい結果になる。

アンプのアセンブルに関しては、私は結構経験値が高いため、ちょいちょいと組むことは出来るのだが、今回は“いかに美しく配線するか”を念頭にして頑張った。配線は一般的なビニールではなく、単線を布で覆ったビンテージに倣ったようなものがキットについてくる。布を切るのがなかなか美しくできないが、一旦切ってしまえば、被覆の布をずらしさえすれば簡単に配線作業にかかることが出来る。被覆がビニールであれば、内部の配線の長さに合わせてビニールを剥く必要があるのだが、これを繰り返すと指先がボロボロになる。それが無い分配線作業は楽だ。完成すると、サーキットボードは沢山の太い配線で、シャシーに“固定される”ような感じになる。ナルホド昔のアンプはこうやってできているのか、、、。

ものすごくいろいろなことを考えながら、できるだけ美しく配線した写真がこれだ。美しく見えるだろうか。KJ5F1.JPGその後たった2本のボルトでキャビに組み込み、Marshのロゴを釘で打ちつけて終了だ。我ながら手際が良い、、、トントントングシャ!何だ今のは、、、。ロゴをトンカチでたたいてしまった。なにか固いものがキャビの木部に入っており、釘が進んでゆかないのだ。これは失敗だ。幸いにしてキャビ自体には傷がついていない。ヨカッタ。それで結局どうしたかって? Deniseに自分が組んだアンプの写真を送って、事情を説明し、ロゴを売って頂戴、とねだってみた。”ずいぶん上手だけれどプロかい?(オバサンだからプロなのかしら?だろうか)”と聞かれたので、“たまに人に売ったりはするけれどプロじゃあないよ”“なかなかいけてるキットだね”などと答え、emailで盛り上がった。それで、まんまと新しいロゴをただでせしめた。アルミでできたMarshロゴは、アイスクリームの棒に張り付けて、封筒に入って日本まで届いた。ありがたい。(Deniseが舐めたアイスの棒だったのか?まさかそんな、、、)

ロゴを付けた写真を送り、Deniseにお礼を言って、このプロジェクトは完了とした。めちゃめちゃ楽しかった。こいつをなかなか大きな音で鳴らす機会はないけれど、何度かフルボリュームで鳴らしてみて、そのポテンシャルを実感できた。期待を軽く上回るほど上質で、しかもものすごく大きな音が出る。びっくりだ。ナチュラルなドライブがかかる領域まで音量を上げると、ついつい目をつぶって涎が垂れてしまうほどだ。でもこんなに大音量のアンプ、日本の一般家庭じゃあ使いきんないよ。ほんと。

最近はギターのボリュームをめちゃめちゃ小さいレベルまで絞っておいて、ボリュームを上げてパワー管に負荷をかけ、そこそこの音量で楽しむ、という音作りをYouTubeで覚えてひとりしこしこと追及している。Low noiseのPUを使うことが前提だが、これは家庭で楽しむには良い方法だと一人で悦に入っている。皆様にもおススメしたい。

ともあれ、アンプは多分もう作んないです。
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コメント 8

Takeda

はじめまして、Takedaと申します。
テレキャスターと5F1のChampを歩いてきましたら、こちらに辿り着きました。
Marsh Amp Tweed 5F1にとても興味があります。
ご使用になられているご感想をお教えください。
KJ博士のようなアンプ作成技術はありませんが、ひとつ挑戦してみようかと思っております。

by Takeda (2016-10-22 17:03) 

kwenji

Takedaさま:
きちんと作ればノイズも少ないし、音量もあるし、素晴らしいアンプと思います。

制作に関しましては、英語がOKならばいくらでも参考になるサイトがあります。日本語でしたら
http://hayashimasaki.net/tubebook/index.html
この方のサイトがとっても勉強になります。関連するキットも手に入りますので、いろいろと調べて楽しんでみてください。高電圧を扱いますので、感電等の事故にはくれぐれも気を付けてくださいね。Dr.KJ
by kwenji (2016-10-22 17:14) 

Takeda

Dr.KJ 様

こんにちは、林さんのサイト含め読み漁っています。
ずぶん 昔に所用で出かけた札幌の本屋で 「情熱の真空管アンプ」に出会った時みたいです。しかし、結局製作には至らずエレキットの小いシングルを作り、その後聞きかじりで超三結に改造してまでで休眠しました。
Marshに注文する前に、ご紹介頂いた、林さんのChampを作って経験値を上げた方が良いと思いセットがある春日へ連絡したのですが、売り切れで再販予定は未定でした。
開けてはいけない扉を開けてしまったようで、悶々としています。
ご迷惑と思いますが、アドレスを書きます。
taqueアットマークbeige.plala.or.jp

ご迷惑になると思いますが、アドバイス頂ければ幸いです。




by Takeda (2016-10-24 12:09) 

kwenji

若松通商のものはまだ売っているように思います。私も作ってみましたが、とてもいい音がします。MarshのChampとは音の傾向がやや違うように感じますが、アンプヘッドとしての品質はMarshのものとほぼ同じと思います。Marshのキャビネットは、記憶によればMojotoneで売られているものと同じはずです。

ですからMarshが気になるのであればMarshを買ってしまうのが
いいのでは?付属の説明書を読めばわかりますが、アースの考え方など、オリジナルChampと違うので迷うことがあるかもしれませんが、何とかなると思います。失敗したら何度でもやり直せばいいのですから。
ご参考までに。  
Dr.KJ
by kwenji (2016-10-24 21:51) 

Takeda

DrKJ ありがとうございます。
林さんのWebサイトや書籍と共に作れるキットは魅力的でした。
私の記載違いで、問い合わせたのは若松通商のギターアンプキットでした。品番49160071
廃番ではないとの事でしたが、現在注文は受けていないとのことでした。
Marshのキットは挑戦することになると思いますが、
正直、林さんのアンプも作ってみたい思いです。
また、私の環境から1Wアンプも非常に魅力的です。
Takeda
by Takeda (2016-10-24 23:53) 

kwenji

Fujiyamaでシャーシを買って、部品は通販というのも可能と思います。私も電話で相談してみましたが、感じの良い男性が対応してくださいました。お勧めです。
http://www.fujiyamaelectric.com/?p=300

少しのお金と、それなりの時間と気合があれば楽しめる、奥の深い趣味なので、ぜひ早めに一歩を踏み出してください。くれぐれも事故にはご注意くださいね。

Good luck!

Dr.KJ


by kwenji (2016-10-25 05:15) 

Takeda

こんばんは、
こちらは、冬前の雨降りになりました。
と言いましてもわかりませね。お飲みになられた 米鶴と澤正宗の間に住んでおります。朝日鷹という地酒があるのですが近年なかなか買えなくなってきています。買える機会がありますので、よろしければ言ってください。また、蕎麦も美味しいですよ。

アンプの事 、アドバイス頂き大変感謝しております。
嬉しい連絡があります。若松通商のキットの電話対応が気になり、5Fの店舗に連絡したところ、予約販売(受注販売)は大丈夫とのことで、注文出来ることになりました。まずは、これからはじめることにします。
by Takeda (2016-10-25 19:44) 

kwenji

おお、よかったですね!
感電事故に気を付けて楽しんでください。
Dr.KJ
by kwenji (2016-10-25 21:13) 

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